個人的感想2

児童を対象とした手作り木造船航海体験と地域交流事業
ドリームシッププロジェクト
子ども達の海賊船

                       小林さん                  P2      

 海賊船のネーミングについて、諸般の事情により、良い印象をもたれない方もいらっしゃいますが、飯能の子供たちが江戸の文化を、東京の子供たちが、緑溢れる清流と自然の中で育まれる心を知ること、それを盗む、盗み合うと表現し、そこから船を使うので、海賊船事業となったのであります。
 その第一の交流の地、荒川遊園での交流会という最大のポイントを、池林氏は小林さんに託されたのです。
「なに、上流の海賊どもが下町の文化を盗みに来ると、そうはさせぬ、早速相談だ。」と地域の青年の代表を、顔役を集めての会合を開いて頂き、池林氏が趣旨をお話しすると、「盗ませてはならぬ、献上品を用意しよう」と言われ、子供たちへの昼食の主食と記念品を用意して下さいました。池林氏も、「それではこちらは、地元の民間、自治体より返礼品を用意させていただこう」と応酬しました。
 実に愉快なやりとりの末、交流事業の骨格が決まってゆきます。私が訪ねたのは、前日、最終確認という段階で時、分の細部のことで、挨拶の順序、船の入港と出港の時間などでした。
 船の到着は絶対遅れる事はないという池林氏、ほんとうに大丈夫なのと少しずらした老眼鏡の奥からじっと見据える小林さん。予測されていたのか、見事に遅れた海賊船、小林さんの中では、そういうこともありう得ると、心づもりがあり、それは想定内の出来事だったのではないでしょうか。
 小林さんの手馴れた進行により、決められた順序に従って進んでゆくセレモニー、まず、遥々やってきた上流の子どもたちへの労いの言葉を延べる小林さん、ここに参加して下さったかにお礼をされる池林さん飯能の子どもを代表して暗唱した子、キッチリ原稿を滔々と読んでくれた荒川の子どもさん2名、献上品、返礼品の紹介、それの授受、荒川の子どもさんが作ってくれた様々な形をしたを風船を、飯能の子どもたちに、一人一人手渡してくれました。そして、いよいよクライマックス、江戸の文化の華、獅子舞を披露してくださいます。
 じっと見入っていた子どもたち。最後には前に出てきて取り囲んでいる風景がそこにありました。
 TBSラジオ「永六輔その新世界」の同行取材に追われていた池林氏に、ちょっと戸惑いながら海賊船の出航、見送り、そして最後の片付けと、第一の交流会を無事大成功に仕上げて下さいました。
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